赤く染まった「赤かぶ」は、見た目も鮮やかな御目出度い食べ物ですが、 その実、とても身体によい健康食品でもあるのです。 今回は発売から20年のロングセラー、冬の定番カメヤの「赤かぶ」を、ご紹介いたします。
赤色が元気の証。冬が来たら「赤かぶ」で健康増進
日脚も短くなり、夜寒が身に沁みるようになると、赤かぶの季節です。
赤かぶは見た目も鮮やかで美味しいだけではなく、栄養の宝庫ともいえる長寿野菜なのです。
赤かぶの鮮やかな赤色は「アントシアニン」という天然色素で、赤ワインやブルーベリーなどに含まれるポリフェノールの一種です。活性酸素の働きを抑える抗酸化作用があり、視覚機能の改善、美肌効果、動脈硬化や糖尿病及び肥満などの予防、免疫力の向上などの効能があると言われています。
また、かぶの根の部分には「アミラーゼ」や「ビタミンC」が多く含まれ、アミラーゼには消化による胸やけや食べすぎによる胃もたれの不快感を解消する効果があります。
かぶ以外に大根や山芋にもアミラーゼは多く含まれており、有名な話として餅を食べるときに大根おろしをつけて食べると、胃がもたれないという話があります。またアミラーゼは熱に弱いため加熱調理をすると働きが悪くなってしまうので、サラダや漬物など生のまま食べるのがおすすめといわれています。
カメヤの「赤かぶ」へのこだわり
そんな素晴らしい赤かぶを、カメヤは20年に渡り漬物にして販売してまいりました。
カメヤが漬物づくりの原料として使用しているの赤かぶは、特に味がよく、クセが少ないと言われる青森県の八戸産の赤かぶで、漬け物にとても適している品種です。
赤かぶの旬は冬ですが、カメヤでは11月上旬から赤かぶの仕込みをはじめます。
仕入れたばかりの赤かぶは鮮やかな赤紫色をしており、持った時に見た目以上にずっしりと重みがあり、身が詰まっています。
時間をかけてじっくり漬け込む製法
赤かぶを仕入れたら直ぐに殺菌し、上下を切り落とし、ひげ根をピーラーで落とします。
なるべく赤かぶの皮は残しつつ、丁寧に汚れを取っていきます。
汚れを取った後、赤かぶを半分にカットし水で洗浄します。
洗浄が終わった赤かぶに、塩と砂糖を交互にかけ積み重ね、赤かぶの層を作ります。砂糖がかかった赤かぶは、まるで雪景色のような美しい佇まいをしています。
その後、お酢をかけると、皮の色が赤紫色から朱色に変わり、中身が桃のように染まります。これは、赤かぶの皮に多く含まれるアントシアニン色素が、酢と反応することで発色し、中まで紅く染めていくためです。
最後に重しを乗せて赤かぶを漬け込みます。1週間ほど漬け込んだ後、液を変えて漬け替えをし、更に3週間ほど漬け込みます。一般家庭で赤かぶを漬ける場合は長くても1週間程度ですが、カメヤの赤かぶの漬物は1ヵ月かけてじっくり漬け込むことで、まろやかで美味しい味に仕上がります。逆に、漬け込み作業を急ぐと、辛味が出ることがあります。赤かぶの漬物は、漬ければ漬けるほど味に深みが出るのです。
最後に漬け終わった赤かぶを食べやすいように4等分にカットし、袋に詰めて出荷します。
キュッと甘酸っぱい北国の恵み。目にも鮮やかな赤かぶで、食卓を華やかに。
カメヤの赤かぶは長年、地元のお客様に愛され、カメヤ本店では三本の指に入るほどの人気商品です。
着色料・保存料は一切使わず、赤かぶ本来の色と素材の味を生かしています。
かぶの旨みと甘酢の繊細なバランスを追求し、ひと切れごとに口に広がる酸っぱさとほの
かな甘味、パリパリと歯切れのよい食感にこだわりました。
ごはんのお供や日本酒の肴、お茶請けとして、是非お楽しみください。
カットして並べれば、鮮やかな紅色に食卓も華やぎます。
ハムとチーズを重ね、そこに赤かぶをのせ、黒パンで挟んだサンドウィッチ。
当編集部さびのオススメ!
わさび生活オリジナルレシピ「赤かぶとタコのカルパッチョ」
ちらし寿司に赤かぶを乗せ、米酢の代わりに赤かぶの漬け液を混ぜ込むと、ほんのりピンクの酢飯になり、見た目も華やかになります。
赤かぶとべったら漬けの組み合わせは、紅白のおめでたい料理として、お正月の一品として欠かせません。
今が旬の赤かぶを是非ご賞味ください。
筆者:わび